チベット 本の苑

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芸術フォーラム 第二回

10/14 追記
 ↓

一番下に書いていた、田崎先生の研究発表について。
誰でも見に行かれるそうです。

ニュース チベット文化圏 より
http://blog.livedoor.jp/info_tibet/archives/51403318.html

10/17 東洋大学東洋学研究所 研究発表例会にて 
「 チベットの地位をめぐる三つの言説の実態と形式
―清末明初期の蔵中英関係を中心に―」
(田崎國彦 客員研究員)

場所:東洋大学白山校舎 6号館3階 6302教室
例会は2:00~
田崎先生は3番目の発表のようです。







講演が始まって、まずチベット仏教とチベットのことをこんな風に説明されてました。


チベット人にとっては、観音菩薩はとても大事な存在。
この観音菩薩の化身がダライラマであり、ダライラマが連続して生まれてくる、というのがチベット仏教独特の考え方。

仏像を守ってきた人々の歴史、仏像たちがご覧になった歴史を無しにしてチベットを語ってはいけないのではないか? 



客席で、内心こぶしを握り締めてました(笑)。そうですよね!


チベット芸術フォーラム~守りたい天空の至宝 聖地チベットを考える」シリーズ講演会
第二回 ダライ・ラマとチべット ~ 世界の屋根チべットからアジアを、世界を考えてみよう ~
講師:田崎國彦


「儒教文化圏」と「チベット仏教文化圏」

チベット仏教文化圏とは:
チベット仏教が共有されて形成された文化圏。
チューユン並存体制のもとで、仏教の興隆と一切衆生救済を普遍的理念とする。
仏法に従って政治を行なう「転輪聖王」という王権像(儒教圏でいう「天子」とは異なる)を共有する。

チューユン体制には2点の中心がある→僧侶と施主
片方から他方への一方的な支配ではなく、相互補完的な関係(僧侶が仏法を、施主が世俗的援助を与える)

ダライラマと清皇帝の関係はこれにあたる。

日本人は儒教文化をもとにアジアを捉えがちであるが、アジアには「儒教文化圏」と「チベット仏教文化圏」が存在している。


チューユン関係をどう理解するか?

もともと、モンゴル、チベット、清はうまくやっていた(チベット仏教文化圏)
チベット仏教文化圏では、

清皇帝は、=文殊菩薩が化身した転輪聖王
ダライラマは、=観音菩薩の化身

と考えられている。

研究者の中には、チベットは清朝の統治下にあったと考える人もいる。
しかし、チベット仏教文化圏において、ダライラマの権威は非常に強いもの。
清朝のシステムはダライラマの存在を前提に成立していた。

    ↓

ここに西洋から「国民国家」という概念が持ち込まれる。
清に「チベットは清の領土といえるのでは?」という考え方が生まれた。
 
現代の我々も、「国家」という単位をもって国際社会を考えてしまう(だから、内政問題という言葉が出てくる)。近代チベットの国際的地位については前回に説明? 

このあたり、流れがうまくわかりませんでした。
多分、現代の「国家」の概念で清やチベットを捉えてはいけない、ということなのではないかと……?


「チベット問題」

・中国のチベット政策が何を起こしたか、をめぐる国際問題である
・チベット問題=中国問題である

(人権侵害、環境破壊、文化的ジェノサイドがおこなわれている)

「チベット問題」という言葉は適当ではない。チベットが問題のもとであるかのような先入観を与えるので。

アジア全体を考えると「世界の屋根」チベットで紛争があることは望ましくない。その解決のために何ができるか?


ダライラマの思想

・非暴力
・普遍的責任

非暴力についてのダライラマの三つの言葉を紹介。

私は、釈尊によってはじめて説かれ、ガンジーによって実践された「非暴力の教義」の信奉者なのです。

自由を(中国から)奪還するために武力に訴えることに強く反対してきた。

もし、力のないチベットが非暴力によって中国に勝利し得たなら、人々は非暴力の威力を知ることができる。
それは、世界の国々にとってのモデルとなり、彼らにも非暴力の手段をとらせることができる。



ダライラマは独立を求めず、中国の憲法が認めている範囲内での自治(実体をともなう自治)を求めている。



田崎先生は、10/17には東洋大学で研究発表があるそうです。内容は前回の講演と重なるものらしい。
もちろん研究者向けの発表なので、噛み砕いていない、前回よりも高度な内容であることは間違いないですが。

つまり、前回の講演は最新の研究だったんですね……。む、無料で聞いてしまいましたよ。

今回は遅れて会場入りしたため、芸術フォーラムのみよしさんのお話は聞けませんでした。
資料「展示品所蔵元寺院の歴史と現状」は公式サイトよりダウンロードできます。展覧会を見に行く方は必見な感じです。

(芸術フォーラム第一回の感想はこちら



余談

チベット関連の講演へ出かけて講義を聴く機会が増えました。
いろんな話し方の先生がいて面白いです。

レジュメを骨に(しかも骨太)、喋りで肉をつけていく方。
反対に、レジュメは肉で「あとで読んでおいて下さい」。ひたすら骨組みを話していく方。
あるいは、まったく理解できなくても、ある一言にはっとして話にひきつけられてしまった方も。

そして、先生が違うと同じテーマでも違うことを思い描いたり、連想したりするのが不思議です。
まるで、ひとつの彫像に別の角度から光をあてて見ているような気分。
学生時代は机に向かわない専攻だったので、勉強ってすごく新鮮、超面白! と思ってる最中です。

10~11月と勉強の予定をみっちり立ててしまったので、読書はしばらくお休みします。更新も不定期となりそうです。
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  1. 2009/10/07(水) 23:02:48|
  2. イベント|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:2

「中国史のなかの諸民族」 | ホーム | 「中国文明の歴史」

コメント

Re: タイトルなし

epeaさん

ざっくり大雑把で恐縮です。実際はもっと深いお話なのです、たぶん。

> 国民国家、国境、民族 etc... 西洋発の概念を所与のものとしてあらゆる史実の解釈に適用しようとすると無理が生じる

そしてきっと、現代の概念を、ということでもあるんですね。だから歴史って面白いと、にわか歴史ファンは思います。

同じ講演を聞いても、epeaさんならきっと細やかな視点で気づかれることも多いでしょうね。
いつか、そんなお話もぜひ聞かせてください~

epeaさんも充実した秋を過ごされますように。私も書を置いて町に出ます(笑)
  1. 2009/10/10(土) 21:34:37 |
  2. URL |
  3. りんか #- |
  4. 編集

りんかさん、わかりやすいまとめを早々とあげてくださって、ありがとうございます。
国民国家、国境、民族 etc... 西洋発の概念を所与のものとしてあらゆる史実の解釈に適用しようとすると無理が生じる、というあたりがポイントのようですね。とても興味深いです。

週末はイベントや勉強になりそうな機会が目白押しで、読書の秋とは縁遠くなりそうなのが痛し痒しですね。
  1. 2009/10/10(土) 02:03:55 |
  2. URL |
  3. epea #pcEsqDro |
  4. 編集

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