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メルトダウン・イン・チベット

長野で、ヒマラヤの環境問題を取り上げたドキュメンタリー「メルトダウン・イン・チベット」上映&登山家・野口健さんのお話を聞いてきました。
どちらも途中で離席した時があったため、大雑把な感想ですが。



meltdown in tibet logo

監督:マイケル・バクリー/2009/カナダ/40分
原題: Meltdown in Tibet

公式サイト→http://www.meltdownintibet.com/index.htm




中国の水資源政策がはらむ危険やその影響に言及したドキュメンタリー映画。中国はなぜチベットに多くの巨大ダムを建設しようとしているのか? 下流で暮らす人々に振りかかる災難とは? 中国はいったい何をしようとしているのか?



 日本では初上映。
 たくさんの疑問を投げかけ、「もっと知るべきことがある」と思わせるような――むずかしいけれど、刺激的な映像でした。環境問題とは、どれだけ多くの事柄がどれだけ複雑に絡んでいるものか、と思って気が遠くなりました。

 30を超える大規模ダム(建設中を含む)や青蔵鉄道が周辺の自然環境に与える影響、ダムが下流域の各国にもたらす被害――。
 公式サイトで予告編(?)を見てここまでは予想していましたが、さらにチベット人の生活の変化、湖や山に対する信仰について、企業と政府との合弁事業など経済的な要因にも言及されていました。

 中国北西部(だったか?)の砂漠化、森林伐採についても触れられていましたが、映画のメインは「水」の話。

 巨大ダムや発電所が作られ、都市部へ水を供給するための送水路の建設計画もある。周辺の生態系にはどれほどの影響があるのか、計り知れない。
 人間にとっても、単に飲料水というだけではなく、水量が変化すれば漁業、農業に関わって食料問題となる。そうなれば、混乱がおこってまさに国の「安全保障の問題」となる、という――寒気がする話です。

 ヒマラヤの氷河の融解が温暖化にどんな影響を与えるのか、まだ研究や議論の余地があるらしいですが。
 でも、関係ないと言い切る研究結果も当然無いわけで。関心をもって見ていくべき問題だということは疑いないのですよね。
 そういえば以前に、気候に関する本で「地球上各地の氷河は似た傾向を示すため、(氷河は)広範囲の天候の長期傾向を見る恰好の材料」と読んだことがあります。ヒマラヤ以外の氷河って、今どうなのでしょうね。


 いい映画でしたが、ひっかかる展開もありました。
 チベットの昔ながらの生活スタイルや世界観によってヒマラヤ地域を守ることができ、ひいては下流域を守ることになる、という考え方はわかります。でも、そこから話がチベット人の自決権に直結する点が納得しにくかったです。
 間違ってはいないと思うのですが、もっと説明が欲しいと感じました。

 これまで、環境問題というのは「科学的」「理系の学問」という気がしていましたが。そうではない、と目で見てわかる映画でした。
 今日のごはんも、TVを見ることも、仕事で作成した書類やら何やら、すべてが山や川とつながっている。
 世界観など人間の文化も自然環境と深い関係がある。生態系には人間の営みも含まれている。
 そう思うと、「保護する」とか「守る」というのは、おこがましい、おかしな言い方なのかもしれない。
 

 テンポがよくて、でも難しい内容の映画でしたので、資料やパンフレットがありがたかったです(というか、無かったらわからなかったかも・汗)次回の東京上映会でも、ぜひ配布下さい(^^)

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メルトダウン・イン・チベット 東京上映会

日 時:9月5日(日) 開場14:00 開演14:30
場 所:JICA地球ひろば 3F 講堂(東京都渋谷区広尾4-2-24 )
内 容: メルトダウンインチベット 上映
     ビデオメッセージ上映:野口健さん(アルピニスト)
ゲスト:野田雅也さん (フォトジャーナリスト)
参加費:500円(学生無料)予約不要

主催:Students for a Free Tibet Japan
協賛:JICA - 国際協力機構
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野口健さんの講演

 映画について、さらにチベットの人権問題についても語って下さいました。

「誰のためのダムなのか?」
 これは、映画の中でもいわれていたことですが。大都市のための水の確保であって、チベット人のためではないこと。
 さらに、日本にとっても他人事の話ではない、という言葉には寒気がしました。
 昨今、日本国内の水源地の土地を中国の企業が買っているという話は、ニュース記事で見たことがあります。似たような事例のあったオーストラリア(だったか、ニュージーランドだったか)では、すぐに外国資本とのそのような取引を禁止する対応がとられたけれど、日本ではまだ何も動いていない。

 また、登山家という立場からチベット問題に言及する難しさも語られていました。
 中国とビジネスをしているスポンサーが降りてしまう可能性もあるし、そもそも中国側からヒマラヤに入ることができなくなる。
 実際、今は野口さんはチベットに入ることができないそうです。

 しかし、「この問題に口を閉ざして頂上に立っても、果たして喜ぶことができるのか?」
そう考えて、あえて声を上げた。その結果、非難や中傷も確かにあったけれど、送られてきたメールの大部分は励ましの言葉だったそうです。

「知っているのに、黙っていることはできない」
「人権問題に国境はなく、内政干渉という主張は通らない。今もこれが通ると考えている中国政府は時代錯誤だ」


 登山家が山に登れない、という事態にあるのに、これだけはっきりと発言されていることに感銘を受けました。




 今回の長野で個人的に嬉しかったのは、チベットサポーターとともに善光寺を訪れることができたこと。
 善光寺近くのお店の軒先で小さな雪山獅子旗を見たこと。
 そして、立ち寄ったお店の方が「今日はチベットのダライ・ラマ法王がいらしてるんですよ」と教えてくれたこと。

 長野、来るたびに思うのだけど、社会意識が高いところですよね。
 むずかしい主張を掲げるのではなくて「おかしいことはおかしい。だから、そう言う」というような、まっとうな感覚が生きてる気がします。漠然とした感触ですが。
 このまっとうさが居心地良いです。また、行きます。

善光寺境内にて
zenko6.jpg


 土曜日には、横浜で行われたダライ・ラマ法王の法話&講演会へ出かけました。

 今回は友人から聞いた勧め・「頭ではなく、心で理解するものだから」に従い、メモはとりませんでした(今回は内容のレポートはありません)
 それに、今の自分に容れられないものは覚えていられないだろう、という気もしたので。

 確かに、相当な量の内容が耳からこぼれ落ちていった(泣笑)
 どーしても、どーしても、まったく理解できずに居眠り寸前だったこともあれば、ぽつんと胸に残って覚えた言葉もありました。それだけでも行ってよかったです。

 そして、以前から聞いてみたいと思いつつ、質疑応答に立つ勇気がなくて諦めていたことがありまして。質疑応答の時に、まさにそれを尋ねた方がいたので、答えが聞けて嬉しかったです。
 そういえば、Twitterで募集してた質問はどうなったんだろう。私はてっきり会場で回答されるものだと思ってたのですが、勘違いだった。あちらでも質問しているので、答えが(あれば)楽しみです。

 朝から夕方まで、法王もさぞお疲れだったでしょう。次は春や秋の気候がいい時期に、ゆったりめのスケジュールでお越し下さったらいいな、と思われました。
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  1. 2010/06/28(月) 22:01:15|
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