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「チベット白書」

(日中出版) 英国議会人権擁護グループ 報告  チベット問題を考える会 訳


チベット白書―チベットにおける中国の人権侵害 (チベット選書)チベット白書―チベットにおける中国の人権侵害 (チベット選書)
(2000/07)
英国議会人権擁護グループ

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原題「Human Rights Violations in Tibet」。1950年の中国によるチベット侵攻と、その後の弾圧についての報告。邦訳出版時の「日本のチベット報道」、改訂版出版時の「その後のチベットと日本の対応」を収録。

1 チベット人の居住区
2 チベットの人口
3 宗教と社会 ―1950年以前―
4 チベットの地位 ―歴史的背景―
5 中国共産党支配下のチベット―1950~79年―
6 見せかけの「開放政策」―1979~83年―
7 「開放政策」以後のチベット―1983~87年―
8 犯罪と政治犯
9 地下組織
10 児童労働
11 人口計画の強制
12 移動の制限
13 漢人の移住と中国化
14 チベットの自治―理論と現実―
15 弾圧下のラサ―1987年10月―
16 展望
17 結論


 文化大革命前後のチベットの状況についての、なるだけ客観的な複数の証言を知りたくて手にとりました。
 日本では1989年に初版、2000年に改訂版として出されています。原書の出版年が書かれていないのですが、参考文献の中に1987年の報告(アムネスティ他)があるので、おそらく1988年に出されたものだと思います。
 二十年前の出来事ですし、それぞれの証言をどんな文脈でとらえるかによって見えてくるものは違うと思うので、内容の説明は省きます。が、政治犯の処遇や裁判、強制中絶などについての証言はあまりに痛ましいです。

 巻末の、日本の報道機関のチベット問題の取り上げ方についての二文はなるほどと思わされる点も多かったです。
 とくにチベットにおける虐殺がいつから行われたか、について。
 それが文革前にはじまっていたことをはっきりさせることで、第二次世界大戦後のアジア史のとらえ方が大きくかわる、という意見には目をひかれました。
 ただし、国家が掲げる主義や思想を無くすべきものとして語る姿勢は、私には疑問に思えましたが。

 あと、この本は証言をまとめた報告書なので、私の読み方が間違ってるのかもしれませんが。
 この本で、私は当時のチベットの状況(農業計画とか教育の内容など)と他地域(中国内外)との比較がなされているのだろうと思ってたのです。……が、比較がまったく無いんですね。原著には他にも資料があったのだろうか??
 食料事情などは欧米からみればぞっとする状況だったとしても、当時のアジア全般の生活水準から見たら、それほど非常識ではなかったかもしれない。
 少なくとも中国の他地域と比べなければいけないんじゃないだろうか。それは読み手への宿題、ということですか。

 こういう本をただ「ひどい、可哀想」と感情だけで読んでいてはいけない、と思いました。自戒とともに。(2008/7/28読了)
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  1. 2008/08/02(土) 23:57:53|
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