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雑感:チベット音楽 Wind of PEACE

今週はチベット音楽のライブ、テチュンさんのステージを見てきました。(雑感というには長文。すみません)

 チベットの音楽を聴くのは初めて。さて、好きか嫌いか、と楽しみにして行きました。……結果、かなり好きです。
 テチュンさんはステージ上にたった一人なのに、ずっしりとした存在感。ひと目見て、ああスケールが違うな、と。
 そして、前評判通りの堂々たる立ち姿にも見惚れる。内心の第一声は、「顔立ち精悍でかっこいいなあ! 男前だ! 手がでかいし!」
 私は民族音楽の演奏も好きなので(超下手ですが)、あの手ならどんな楽器もらくらく扱えそうだ、と妙なことにも感心しました。

 聞き惚れて、故にうっかりして曲目をメモするのを忘れたため、どの曲にどんなコメントをされたかわからなくなってしまいました。間違えていたらすみません。


TECHUNG  プロフィール
チベット人ミュージシャン、テチュンはインドのダラムサラで育った。
9歳よりチベット伝統芸術歌劇学校(TIPA)におよそ17年間所属。伝統音楽、オペラ、ダンス、伝統楽器の演奏などあらゆるチベット伝統芸能の技術を習得。ダラムサラでチベット伝統文化の保護に取り組み、その後、アメリカへ移住。国際的なミュージシャンと共演(U2、ビョーク、フィリップグラスなど)、代表的なチベット音楽家として知られている。


 今回のツアーは東京・渋谷のClub Asiaを皮切りに大阪、神戸、長野、東京・町田、東京・江東、そして最後に横浜・観音寺で行われました。
(ツアー終了しましたが、URL貼っておきます http://www.ray-light.net/eventnews/index.html )

 私は町田と観音寺でのライブを見ましたが、ことに観音寺の回は印象的でした(下記は2会場合わせた感想です)
 観音寺さんは、観音菩薩をご本尊にいただくお寺。
 登場のテチュンさんは、まずはご本尊へ五体投地礼。これがよかったです。見ていて、血中のチベット濃度が上がった(もっとも、お寺さんで盛り上がっていいのかわからず、終始微妙な気分でしたが)。続いて、横に飾られたダライ・ラマ法王の写真へカタを捧げてから、演奏の始まり。
 楽器ひとつ、声ひとつというシンプルなスタイルの演奏が中心でした。

 演奏の楽器はダムニェン、ピワン、(名前はわかりませんが→)横笛。弾き、歌い、演奏しながらステップを踏み……その足取りが軽やかで、品があって美しかったです。やはり、踊りをやる人は動きが違う。
 リズムは日本の民謡と似ているところがあって、聴いていて肌に馴染む感じでした。
 そういえば、アンコールの最後の曲。「お客さんも歌って」ということで、合図に合わせて観客一同が唸り声(笑)をあげました。声の高さが少しずつずれているのに妙に響きあい、チベットのお経の音に似てるような気がして面白かったです。

 中盤では、ご住職、他の方々による真言宗の声明も聞かせていただきました。

 私が好きだったのは、お祭りのときに何時間も延々と演奏しつづける、という終わりのない曲。
 そして、「カム ルー(Kham Lu)」。カム(東チベット)の伝統曲で、山の神を呼ばわる声で終わる、素朴な曲でした。
 なんといっても、歌声がすばらしかった。どこまでも遠くへ届くような、力強い声。 たしか、この曲についてのコメントだったと思うのですが、胸に残る言葉でした。

 歌はうまい、下手ではなくて、歌い手の自分自身がこもっていることが大事。

 遊牧民は谷を越えて、山から山へ届くように歌う。

 いつか、こんな声をチベットの山と草原の中で聴いてみたいな、と思いました。

(下は別会場「ティアラこうとう」での写真。ねこみみさんから頂きました。ありがとうございます)

↓ピワンを演奏しながら踊る



↓ダムニェン












 テチュンさんが「チベット人はマイノリティで、その消えていってしまうかもしれない音楽を演奏することに空しさを感じた時もあった」と話された時に、ふと思い出したことがありました。

 私は南米の民族音楽が好きなのですが。昔、友人らが南米エクアドルへ旅行し、帰国後の演奏がとてもいい雰囲気になったのを見たことがあります。
 演奏している表情なのか、リズムの間合いなのか、それとも息遣いのせいなのか。ともかく、現地の空気に触れたことで、(外国人でも)エクアドル音楽らしい演奏になった――とても印象的な出来事でした。

 きっと民族音楽はその土地の生活、人づきあいとくっついて「生きて」いるものなのでしょうね。だから、人の生活が変わると形が変わったり、無くなったり生まれたりする。
 聴く人を元気づけるほど力強くて、同時に人と一緒に変化してしまうような繊細なもの……そんな気がします。

 そして、同時に思い出されたのは「チベットの文化とは、チベット人の生き方や考え方そのものだ」という渡辺一枝さんの言葉。
 本土でチベットらしい日常生活が失われたら。もし、亡命チベット人社会が離散してしまったら。
 今回聴いたようなチベットの音楽も無くなってしまうかもしれない――そんな不安があらためて胸にせまりました。


 最後に、会場で聞いた(見た)ちょっといい話。
 3月のラサの騒乱の時に現地にいたという方の言葉。
「私にとってチベットの音楽は楽しい、あたたかいもの。何故なら、落ち込んでいる時にチベットの友人が『笑顔になるように』と歌ってくれたから」

 そして、今回の観音寺はツアー最終回。
 司会して下さった主催の方が挨拶しながら、少し涙ぐんでしまわれたのですよ。そうしたら、すかさずテチュンさんがカタで扇いで涙を乾かそうとしていた(笑)。

 やっぱり、チベット人は優しいのだろう、と思う。
 もちろん皆がそうとも限らないし、「チベット人は大嫌い。二度と行きたくない」と仰った方もいましたし。
 でも、こういう温かい出来事を見聞きすることも多い気がします。
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  1. 2008/10/05(日) 21:42:25|
  2. イベント|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:4

風の馬 -ルンタ- | ホーム | 図説 モンゴル歴史紀行

コメント

epeaさん

こんにちは。
いつもブログで貴重なお話を伝えて下さってありがとうございます。

テチュンさんは、まったく、しみじみかっこいいですよねえ!
写真を下さったねこみみさんに感謝です。

私は会場で買ったCDをヘビーローテーションで聴いていますよ~。
素朴で可愛い歌詞の曲があることにも気づきました。
ライブの興奮もひいた頃に、のんびりと聴くのもいいですね。

私の楽器は下手の横好きで、さっぱり身につきません!
すばらしいアーティストの演奏と出会えるのが幸せです。

コメントありがとうございました。
  1. 2008/11/04(火) 22:58:02 |
  2. URL |
  3. りんか #195Lvy4Y |
  4. 編集

今さらなタイミングのコメントで、ごめんなさい。

素敵な写真をたくさん、ありがとうございます。やっぱりテチュンさんはイイ男やのぅ~!
カム・ルー、私も大好きです。あの歌声に痺れますよね。

ところで、民族楽器を演奏されるなんて素敵ですね。
  1. 2008/11/04(火) 07:10:44 |
  2. URL |
  3. epea #pcEsqDro |
  4. 編集

ムーさん

いらっしゃいませ。ライブ、素晴らしかったですね!

>最初に五体投地がなされたと知りまして感動を深めました。

お伝えできてよかったです(^^)。私も「あっ、そうか。大事なことなんだな」と思ってはっとしました。

今回はテチュンさんお一人でしたが、次回は(←もう待ってるし)もっとたくさんの仲間の方と来日されたらすてきですね。
「ネパールやインドにいる仲間が今日はいないので……」と言っておられた曲を聴けるかもしれません。

コメントありがとうございました。
  1. 2008/10/06(月) 21:32:25 |
  2. URL |
  3. りんか #195Lvy4Y |
  4. 編集

ミクシーからお邪魔しました。ほんとによかったですねー!
私は観音寺さんのほうはすごく遅刻してしまったのですが、
最初に五体投地がなされたと知りまして感動を深めました。
カターで涙を・・うわ、なんて優しい人なんでしょう!
最後のご挨拶の際に、主催者の女性の方が、今日でコンサートは最後ですが、CDがあれば寂しくないですよねとおっしゃっていたのが印象的でした。
次回来日が楽しみです。
素敵なレポートありがとうございました!
  1. 2008/10/05(日) 23:29:19 |
  2. URL |
  3. ムー #- |
  4. 編集

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